古文で読みたい

古典を読みたい人が、古典にアクセスするための本です

徒然草077|世の中に、そのころ人のもてあつかひぐさに・・・

真の古典の魅力は、作者が紡いだ原文の中にこそ息づいています。「古文で読みたい徒然草シリーズ」で、現代語と古文を併読することで、古の言葉が今なお放つ光を確かめてください。

ポイント

俗事と無縁なはずの人が、世間の噂に詳しく言いふらすのは見苦しい。特に田舎の僧侶のゴシップ好きは嘆かわしいものだ。

出典:「徒然草絵抄」京都大学付属図書館蔵

🌙現代語対訳

世間で、その時々の人々が噂しあっている事柄について、

なかに、そのころひとのもてあつかひぐさにひあへること、

口出しすべきでない人が、

いろふべきにはあらぬひとの、

事情に詳しく、他人に語り聞かせ、

よく案内あないりて、ひとにもかたかせ、

詳しく聞き出そうとするのは、受け入れがたい。

きたるこそ、うけられね。

特に、片田舎にいる世俗を離れたお坊さんなどが、

ことに、かたほとりなる聖法師ひじりほうしなどぞ、

人々の噂話を、まるで自分のことのように尋ね聞き、

ひとうえは、わがごとくたづき、

「どうやってこれほど知ったのか」と呆れるほど、

「いかで、かばかりはりけん」とおもゆるまでぞ、

言いふらしているようです。

らすめる。

📚古文全文

なかに、そのころひとのもてあつかひぐさにひあへること、いろふべきにはあらぬひとの、よく案内あないりて、ひとにもかたかせ、きたるこそ、うけられね。
ことに、かたほとりなる聖法師ひじりほうしなどぞ、ひとうえは、わがごとくたづき、「いかで、かばかりはりけん」とおもゆるまでぞ、らすめる。