真の古典の魅力は、作者が紡いだ原文の中にこそ息づいています。「古文で読みたい徒然草シリーズ」で、現代語と古文を併読することで、古の言葉が今なお放つ光を確かめてください。
ポイント
権力者の家に出入りする僧侶の姿は好ましくない。僧侶たるもの、いかなる理由でも俗世とは距離を置くべきである。

🌙現代語対訳
世間の評判が高い、羽振りのいい有力者の家では、
世のおぼえ、花やかなるあたりに、
不幸もお祝い事もあって、大勢の人が出入りする中に、
歎きも喜びもありて、人多く行きとぶらふ中に、
世を捨てた修行僧が混じって、取り次ぎを頼み待っているのは、
聖法師の交りて、言ひ入れたたずみたるこそ、
そうあってほしくないものだと感じられます。
さらずともと見ゆれ。
やむを得ない理由があっても、
さるべきゆゑありとも、
僧侶は俗世の人々と疎遠であるべきです。
法師は人にうとくてありなん。
📚古文全文
世のおぼえ、花やかなるあたりに、歎きも喜びもありて、人多く行きとぶらふ中に、聖法師の交りて、言ひ入れたたずみたるこそ、さらずともと見ゆれ。
さるべきゆゑありとも、法師は人にうとくてありなん。