真の古典の魅力は、作者が紡いだ原文の中にこそ息づいています。「古文で読みたい徒然草シリーズ」で、現代語と古文を併読することで、古の言葉が今なお放つ光を確かめてください。
ポイント
流行を追ったり内輪話で人を疎外するのは品がない。むしろ流行に疎い人の方が奥ゆかしく魅力的だ。

🌙現代語対訳
最新の流行りものを、珍しげに言いふらしもてはやすのも、
今様のことどもの珍しきを、言ひ広めもてなすこそ、
また受け入れがたいものです。
またうけられね。
世間で、すっかり古くなるまで知らないような人は、
世に、こと古りたるまで知らぬ人は、
奥ゆかしくて魅力的です。
心にくし。
新しく仲間入りした人などがいる時に、
いまさらの人などのある時、
仲間内だけの言葉や隠語などを、
ここもとに言ひつけたることぐさ、物の名など、
分かっている者同士が、言葉の断片を言い交わし、
心得たる同志、かたはし言ひかはし、
目配せしあって、笑ったりして、
目見合はせ、笑ひなどして、
状況が分からない人に分からないと思わせることは、
心知らぬ人に心得ず思はすること、
社会性の無い、品性の良くない人が、
世なれず、よからぬ人の、
必ずやることです。
必ずあることなり。
📚古文全文
今様のことどもの珍しきを、言ひ広めもてなすこそ、またうけられね。世に、こと古りたるまで知らぬ人は、心にくし。
いまさらの人などのある時、ここもとに言ひつけたることぐさ、物の名など、心得たる同志、かたはし言ひかはし、目見合はせ、笑ひなどして、心知らぬ人に心得ず思はすること、世なれず、よからぬ人の、必ずあることなり。