徒然草097|その物に付きて、その物を費し、損ふ物、数を知らずあり・・・
真の古典の魅力は、作者が紡いだ原文の中にこそ息づいています。「古文で読みたい徒然草シリーズ」で、現代語と古文を併読することで、古の言葉が今なお放つ光を確かめてください。
💭ポイント
あらゆる物には、それ自体を損なうものが付随する。虱鼠賊などの害虫はもちろんだが、財産・仁義・仏法などもこだわりすぎると身を滅ぼすことを指摘。

🌙現代語対訳
ある物に付き物でありながら、その物を消耗させ、損なうというものが、数えきれないほどあります。
その物に付きて、その物を費し、損ふ物、数を知らずあり。
身体には虱(しらみ)がいます。家には鼠がいます。国には盗賊がいます。
身に虱あり。家に鼠あり。国に賊あり。
品性のない人には財産があります。立派な人には道徳があります。僧侶には仏法があります。
小人に財あり。君子に仁義あり。僧に法あり。
📚古文全文
その物に付きて、その物を費し、損ふ物、数を知らずあり。身に虱あり。家に鼠あり。国に賊あり。小人に財あり。君子に仁義あり。僧に法あり。