古文で読みたい

古典を読みたい人が、古典にアクセスするための本です

徒然草064|車の五緒は、必ず人によらず、ほどにつけて・・・

真の古典の魅力は、作者が紡いだ原文の中にこそ息づいています。「古文で読みたい徒然草シリーズ」で、現代語と古文を併読することで、古の言葉が今なお放つ光を確かめてください。

ポイント

高貴な牛車の飾り「五緒」は、乗る人の人柄や財産ではなく、家柄に応じた最高の官位に達すれば自然と乗れるものだと、ある高貴な方が語ったという話です。

兼好の発言は、公家の権威が低下し、お金や権力に物を言わせた、分不相応なふるまいが増えていることを苦々しく思うがゆえと思います。

徒然草絵抄』(小泉吉永所蔵) 出典: 国書データベース

🌙現代語対訳

ある高貴な方が、このようにおっしゃいました。

とぞ、あるひとおおせられし。

「五本の革緒(高貴な人が乗る牛車の飾りである)というのは、乗る人の人柄や財産によって決まるものではない。

くるまいつつをは、かならひとによらず、

家柄や功績によって、最高の官職や位に到達すれば、

ほどにつけて、きはむるつかさくらいいたりぬれば、

おのずと乗れるようになるものなのだ」と。

るものなり」

📚古文全文

くるまいつつをは、かならひとによらず、ほどにつけて、きはむるつかさくらいいたりぬれば、るものなり」とぞ、あるひとおおせられし。