徒然草163|太衝の太の字、点打つ、打たずといふこと、陰陽のともがら・・・
真の古典の魅力は、作者が紡いだ原文の中にこそ息づいています。「古文で読みたい徒然草シリーズ」で、現代語と古文を併読することで、古の言葉が今なお放つ光を確かめてください。
💭ポイント
陰陽道で使う「太」の字に点を打つかで論争が起きた。安倍吉平の自筆文書を根拠に、点を打つのが正しいとされた話。
🌙現代語対訳
太衝(※陰陽道で9月)の太の字について、点を打つ、打たないということで、
太衝の太の字、点打つ、打たずといふこと、
陰陽師の仲間内で、論争になったことがありました。
陰陽のともがら、相論のことありけり。
盛親入道という方が、話しておられたことは、
盛親入道、申し侍りしは、
「安倍吉平(※安倍晴明の子)の自筆の占い文書の裏書が、
「吉平が自筆の占文の裏に書かれたる御記、
近衛関白家にありますが、点を打った字が書かれています」ということです。
近衛関白殿にあり。点打ちたるを書きたり」と申しき。
📚古文全文
太衝の太の字、点打つ、打たずといふこと、陰陽のともがら、相論のことありけり。
盛親入道、申し侍りしは、「吉平が自筆の占文の裏に書かれたる御記、近衛関白殿にあり。点打ちたるを書きたり」と申しき。