徒然草131|貧しき者は財をもて礼とし、老いたる者は・・・
真の古典の魅力は、作者が紡いだ原文の中にこそ息づいています。「古文で読みたい徒然草シリーズ」で、現代語と古文を併読することで、古の言葉が今なお放つ光を確かめてください。
ポイント
貧者や老人は財産や体力の使い方で礼を示す。自分の限界を知り、無理をしないのが賢明で、分をわきまえない者は不幸を招く。
🌙現代語対訳
貧しい人は財産を持つことを理想とし、
貧しき者は財をもて礼とし、
年老いた者は体力を持つことを理想とする。
老いたる者は力をもて礼とす。
分の身の程をわきまえて、
おのが分を知りて、
できないと判断した時には、
及ばざる時は、
きっぱりとやめることが賢明と言うべきです。
すみやかに止むを智といふべし。
それを許さないのは、人間的な過ちです。
許さざらんは、人の誤りなり。
身の程を知らずに、無理をやろうとするのは、
分を知らずして、しひて励むは、
自分自身の過ちなのです。
おのれが誤りなり。
貧しいのに身の程を知らなければ、盗みを働き、
貧しくて分を知らざれば盗み、
体力が衰えているのに身の程を知らなければ、病気になります。
力衰へて分を知らざれば病を受く。
📚古文全文
貧しき者は財をもて礼とし、老いたる者は力をもて礼とす。
おのが分を知りて、及ばざる時は、すみやかに止むを智といふべし。許さざらんは、人の誤りなり。分を知らずして、しひて励むは、おのれが誤りなり。
貧しくて分を知らざれば盗み、力衰へて分を知らざれば病を受く。