古文で読みたい

古典を読みたい人が、古典にアクセスするための本です

徒然草120|唐の物は、薬のほかは無くともこと欠くまじ。書どもは・・・

真の古典の魅力は、作者が紡いだ原文の中にこそ息づいています。「古文で読みたい徒然草シリーズ」で、現代語と古文を併読することで、古の言葉が今なお放つ光を確かめてください。

💭ポイント

中国からの輸入品は薬以外は不要であり、無用な物をありがたがる風潮は愚かであると、故事を引いて批判する一節。

徒然草絵抄』(小泉吉永所蔵) 出典: 国書データベース

🌙現代語対訳

中国からの輸入品は、薬以外は無くても困ることはないでしょう。

からものは、くすりのほかはくともことくまじ。

書物も、日本にたくさん伝わっているので、書き写せばいいです。

ふみどもは、このくにおほひろまりぬれば、きもうつしてん。

唐の船が、危険な航海をして、

もろこしぶねの、たやすからぬみちに、

役に立たない物ばかりを積み込んで、

無用むようものどものみみて、

船内をいっぱいにして運んでくるのは、全く愚かなことです。

所狭ところせわたる、いとおろかなり。

 

「遠くから来た珍しい品を宝としない」とか、

とほものたからとせず」とも、

また「手に入りにくい物を貴ばない」など、昔の書物にも書いてあるそうです。

また「がたきたからたふとまず」ともと、ふみにもはべるとかや。

📚古文全文

からものは、くすりのほかはくともことくまじ。ふみどもは、このくにおほひろまりぬれば、きもうつしてん。もろこしぶねの、たやすからぬみちに、無用むようものどものみみて、所狭ところせわたる、いとおろかなり。
とほものたからとせず」とも、また「がたきたからたふとまず」ともと、ふみにもはべるとかや。