真の古典の魅力は、作者が紡いだ原文の中にこそ息づいています。「古文で読みたい徒然草シリーズ」で、現代語と古文を併読することで、古の言葉が今なお放つ光を確かめてください。
💭ポイント
四十歳を過ぎた人の見苦しい振る舞いを列挙。色恋話をしたり、若者に迎合したり、身分不相応な言動をしたりすることなど、年相応でない言動を戒めています。

🌙現代語対訳
四十歳を過ぎた人が、恋愛感情が生まれても、
四十にも余りぬる人の、色めきたる方、
自然体で心に留めているのであれば、仕方ないでしょう。
おのづから忍びてあらんはいかがはせん、
わざわざ口に出して、男女間のことや
言にうち出でて、男女のこと、
他人の恋愛関係をふざけて話すのは、
人の上をも言ひたはぶるこそ、
実に不似合いで、見苦しいものです。
にげなく、見苦しけれ。
総じて、聞いていて不快で、見苦しいことがあります。
おほかた、聞きにくく見苦しきこと、
老人(※40歳はたぶん老人)が若い人たちに混じって、面白がって話していること。
老人の若き人に交はりて、興あらんともの言ひゐたる。
たいした身分でもない者が、世間で評判の高い人を、
数ならぬ身にて、世のおぼえある人を、
馴れ馴れしく話すこと。
隔てなきさまに言ひたる。
貧しいのに酒宴が好きで、
貧しき所に酒宴好み、
「お客様をおもてなしする」と言って、贅沢すること。
「客人に饗応せん」と、きらめきたる。
📚古文全文
四十にも余りぬる人の、色めきたる方、おのづから忍びてあらんはいかがはせん、言にうち出でて、男女のこと、人の上をも言ひたはぶるこそ、にげなく、見苦しけれ。
おほかた、聞きにくく見苦しきこと、老人の若き人に交はりて、興あらんともの言ひゐたる。数ならぬ身にて、世のおぼえある人を、隔てなきさまに言ひたる。貧しき所に酒宴好み、「客人に饗応せん」と、きらめきたる。