徒然草100|久我相国は、殿上にて水を召しけるに、主殿司・・・
真の古典の魅力は、作者が紡いだ原文の中にこそ息づいています。「古文で読みたい徒然草シリーズ」で、現代語と古文を併読することで、古の言葉が今なお放つ光を確かめてください。
💭ポイント
太政大臣久我通光は宮中で水を飲む際、役人が間違えて出した土器ではなく、正式な作法である「まがり」という器を使わせ、故実(昔からの慣習)を重んじた。

🌙現代語対訳
太政大臣の久我通光が、宮中の殿上の間で、お水を召し上がろうとした時のことです。
久我相国は、殿上にて水を召しけるに、
主殿司(庶務担当の女官)が、土器をお出ししたところ、
主殿司、土器を奉りければ、
相国は、まがり(木の椀、※諸説あり)を持ってきなさいと命じて、
「まがりを参らせよ」とて、
まがりを使って、お水を召し上がりました。
まがりしてぞ召しける。
📚古文全文
久我相国は、殿上にて水を召しけるに、主殿司、土器を奉りければ、「まがりを参らせよ」とて、まがりしてぞ召しける。